広告主としてのアフィリエイト体験レポート#13 技術的な仕組み
- (2009-11-20 10:01:43)
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ところで、アフィリエイト・プログラムの技術的な仕組みもプログラムに参加することではじめて理解できた。
【アフィリエイター側】
アフィリエイター側の作業は広告を貼りたい場所にASPから提供されたバナー(一行程度の<a href>タグコード)を挿入するだけである。
このリンクタグのリンク先にはASPのデータベースが指定してあり、このバナーを踏んだ顧客はASPによってIPアドレスを取得され、顧客のブラウザーにはその広告を張るアフィリエイターのID情報を含むクッキー情報が書き込まれる。
このIPアドレスとクッキー情報は広告主のサイトで何かを購入した際のマッチング(トラッキング)情報として利用される。
以上がマニュアルに書かれていたことだが、クッキーが使用できない携帯電話ではトラッキングができないように思うが、明らかに携帯電話ユーザーの購入もトラッキングされていたので、携帯電話の場合はクッキーではなく機体番号のようなユニークなIDを取得しマッチングに利用されているのかもしれない。
【広告主側】
ショッピングサイトでは商品を購入しショッピングカートから購入手続きを行い最後に確定ボタンを押すと、ほぼ例外なく「ご注文ありがとうございました」メッセージが表示される。いわゆる「注文完了画面」や「Thank you メッセージ」と呼ばれるページである。
「注文完了画面」はお客様に「購入手続きの完了」を示すメッセージであるとともに、ECサイトには「販売確定」を意味するページとなる。
広告主側は「注文完了画面」のページに指定された一行程度の<img>タグコードを挿入するだけで、特別なソフトウェアなどの導入は必要ない。
コードはJavaScriptを使用する手法もあるようだが、「見えない画像表示」がアフィリエイト・プログラムではもっとも普及している手法のようだ。当社が加入したASPさんでは「注文完了画面」に縦横1ポイントの透明画像を表示させるようになっていた。だから顧客からはこの画像は見えない。
この画像はASP(アフィリエイト・サービス会社)のサーバーに保存されており、それを呼び出す際にスクリプトが吐き出され、ASPのデータベースをキックし、同時に「注文番号」「総額」「商品コード」などをQuery Stringsとしてサーバーのデータベースに引き渡す。
さらにどのアフィリエイターのバナーを踏んできたかを調べるために顧客のIPアドレスとクッキー情報がサーバーのデータベースに引き渡される。
導入自体は非常に楽な作業で30分程度の作業で終わる。ASPの技術者がテスト注文を行い、売上が彼らのデータベースに計上される動作が確認されれば、GOサインが出る。当社の場合、運よく何の問題もなく導入作業が進んだのであまり深く考える間もなくアフィリエイト・プログラムはスタートしていった。
しかし、考えてみれば、この方式はどのアフィリエイター経由の売上をトラッキングできるだけでなく、その広告主のネット経由の全売上データがASPさんによって監視されていることであり、場合によっては全売上データが収集・記録されている可能性がある。
いわばASPさんから見れば「広告主の売上データは丸見え」。
売上を公開したくない企業にはセキュリティ上問題になる部分だろう。JavaScriptなどでアフィリエイト経由トランザクションのみをASPに渡すという手法もあるだろうが、技術者がいない会社にはややハードルが高いかもしれない。
(続く・・・)
この記事は#13
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