ファイル名の命名方法#5 共有ファイル問題
- (2010-02-16 06:40:39)
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共有ファイルの分類や命名問題
社内スタッフなど複数の人間とファイルを共有する場合、フォルダーの命名法と分類法、ファイルの命名法は規則化されていないと社内文書は散逸、ドキュメント管理は破綻する。
昔の会社でもこれは悩ましい問題で、当時、社内文書の管理担当者がいろいろ規則を作っていたが、あまり守られず、けっきょく探したいファイルは担当者に聞くなり、メールに添付してもらうなり個人依存に陥っていた。
本来ならサクッと見つけだせるべきファイルが、
「他人に依頼->その人のアクション待ち」
という2重のオーバーヘッドが発生する。チーム全体の生産性は低かった。
それどころか個性的で自己主張が強いスタッフの中には会社のため、つまり業務時間内に会社コストで作成された本来共有されるべき生産物を会社の共有フォルダーにアップせず事実上個人所有にしているものも少なくなかった。
管理担当者やマネージャーが催促すればアップされるものの毎回催促できるものでない。催促するというアクション自体のコストも大きい。
有名な諺「水飲み場に馬を連れて行けても、水を飲ませることはできない」(can take a horse to water, but can't make him drink)どおり、意志のない人々を動かすことはコスト2倍(強制する人と強制される人が2人いる)でリスク数倍(意志のない人、やる気なしの人の作業はリスクが高い)。
ここまでいくと倫理問題の様相だが、現実悩ましい事態はどこの企業でも同じではなかろうか。
事前に合意しておきたい共有ファイルの所有権問題
会社コストによる個人生産物や成果物の所有権の帰属については米国のように、雇用契約時に事細かに契約し同意しておくくらいしかよいアイデアが浮かばない。
共有ドキュメント、問題の根は深い
大手企業なら専任のドキュメント管理者を立てる企業もある。こういう人々は時として詳細すぎる規則を作りがち。また技術者のマインドを理解しない意味不明の分類分け体系を構築しがちで、これがドキュメント管理システムの破綻を増長するという悪循環もある。
昔、ある会社で働いているときの話。その会社ではある時期、職場の書類整理と会社全体の書類軽量化を専門にするコンサルタントと契約して社長以下全社的な軽量化プロジェクトを行った。
しかし、口先だけのコンサルタントに耳を貸す社員は皆無で社長命令ながらプロジェクトは実質、軽く頓挫していたところをみるとドキュメント管理は容易でない。
この記事は#5
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