CTIの顧客データは作り込む時代
- (2009-05-26 10:24:29)
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昔、電話帳という凄い本があった。日本中の企業から個人宅をかなり広範囲に網羅していた番号案内。タウンページは住所まで載っているのでアドレスデータベースである。「ザ・イエローページ」や「市街案内帳」という感じだ。
紙媒体という点が惜しかったがCD版も出たしインターネット版もある。しかし、今時、企業や会社、商店、施設などは除いて個人が電話帳に自分の電話番号を掲載したい人は少ないだろう。
市販されている安価なCTIソフトウェアにデフォルトで搭載されている顧客データは昔のNTT電話帳をベースにしたもののようだ(ソフトハウスさんはNTTからデータをもらえないだろうから、手書きでコピーしたのだろうか?)。
携帯電話の電話番号、インターネットのIP電話の番号などは当然掲載されていない。そして、携帯電話とIPフォンは猛烈な勢いで増加中ながら、昔ながらの固定電話・有線電話はむしろ減少中である。新規顧客が電話をしてきたときそのフォンナンバーから検索ヒット率はもはや10%もないのではないだろうか。
(それに加え発信者ナンバー通知をしないオプションを選択されているお客様も多い・・・これはCTI泣かせ。発信者番号の非通知はプライバシーを守る一方犯罪に利用されがち。政治的に曲がりくねった制度)
市販のCTIソフトに対する不満はデータベースの柔軟性のなさ。この種のソフトのデータベースはおまけ程度に認識されているのだろう。期待しないほうがよいかもしれない。理想は自社の顧客データベースをそのままCTIのデータベースとして利用することだと思うが、開発する時間も能力も不足している。
ナンバーディスプレイ機能のあるTAやナンバーディスプレイアダプタは受信データに含まれる相手の電話番号を拾い出してくれる。その番号をシリアルポート(RS232やUSB)経由で顧客データベースに渡して検索をかけるだけのシステムなので苦労すれば自分でもそれらしきものが作れそう気がしないでもない。
しかし、プライオリティは高くない。当面CTIソフトに付随するデータベースと自社の顧客データベースの定期的な整合性をマニュアルで行う運用がよかろう。
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