電話番号が変わる。ビジネスへのインパクト
- (2009-06-10 12:06:07)
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事務所が隣町に移転することになった。電話回線の収容局が違うとのこと。車でわずか10分だが、電話番号が変わる。
交換機から髪の毛のように出ている物理的なワイヤの問題だからどうしようもない。もし収容局を変更しても番号を変更させないとしたら、物理的なワイヤに割り振りされた番号とは別にバーチャルな番号を割り当てる仕組みがあれば可能だと思う。
調べてみたら現在では「050」から始まるIP電話の電話番号体系が整備されていた。これはインターネットプロバイダーにログインするユーザーIDに対してソフト的に割り当てられるバーチャルな電話番号のようだ。
この番号を取得し、かつ物理電話番号をマッチングさせれば相手を特定できるので、収容局の変更ごとにこのマッチング手続き更新を行うことで日本中変更なしの電話番号が入手できそうな気がしている。制度的な実情や政治的な経緯を無視して良いなら、少なくとも技術的には可能と推測される。
地名や氏名と同じで、会社の電話番号のようなデータは多くのアプリケーションの基礎情報になるだけにインフラに近い。こういうマスターデータの変更は稼働中ビジネスにさまざなインパクトを与える。
今回の場合で言えば、名刺はもちろん冊子やパンフなど当社発行の印刷物にはほとんどに電話番号が記載されているが、それらがすべて無に帰す。変更作業を行う労力とコストだけでなく、変更を一般消費者に周知させるコストは計り知れない。周知できずに顧客を失う機会損失のリスクも高い。
よって、継続的なビジネスプランを描くためにはなるべく変更をしなくてよい電話番号体系や電話システムを導入していることが得策だろう。調査の範囲ではIP電話の「050」の番号を取得することがよいように見える。
反面、通話音声の品質や電話システムとしての安定性はまだまだハードルがある模様。さらに、一般消費者にとって「050」がまだ馴染みが薄く、会社の信用性に関して不利になる部分もなきにしもあらずかもしれない。
今回は現状計画として現行電話番号は物理的に残し、ボイスワープというNTTのオプションサービスで新しい電話番号に自動転送することにした。
しかし、近い将来、もっと永続性のある最終形の電話番号を模索したい。
※IP電話は後日、当社現行のCTIシステムに対応できないことが判明。