ムダな仕事をした日 (WordPressとプラグイン)
- (2020-11-14 05:28:46)
メルマガ登録・解除の自動化
昨日からニュースレターを送信するWordPress用プラグインを試している。たまにメルマガをお客さま宛てに送信しているが、そのメールアドレスの管理(登録、リスト化、解除)は手作業で行っている。
これをもっとスマートにしたい、が目標。
(1) メアド登録・解除の自動化
(2) 顧客によるある程度の操作許可(登録・解除、登録有無の確認)
なお、メルマガ送信システム、つまり同報メール送信は別のソフトでやっていて不満はないので、メルマガの作成・送信部分に関しては評価していない。
Mail Poet
数日前「Mail Poet」というプラグインを知り試したくなった。
久しぶりにMySQL + WordPressのインストールからはじめた。.htaccessファイルによるインストールの失敗など、たかだか、WordPressのセットアップだけでもはまった。
Mail PoetのセットアップはPHPのバージョン制限(7.1以上)ではまった。Mail Poetは何ができるか、を知る前に無料版は登録者数「1,000以下」という条件があることを知り断念した。
将来的に1万人程度の顧客を想定しているので、その数だと毎月1万円程度かかる。
サブスクは避けたい
毎月1万円は高いか?・・判断は人によっていろいろだろうが、私は高いと思う。
というのは毎月払い続けるということ自体が管理対象を増やし、システムを複雑にすることであり、料金がいくらであろうとサブスクリプション型サービスに対して私はおおむね慎重、なるべく増やさないようにしている。
それにこの価格なら、もっと専門的でプロフェッショナルなメルマガ発行ベンダーがある。
WordPressのブログ読者限定配信という用途なら意味があるが、ブログとは無関係な一般のユーザーへの配信なら、あえて、WordPressのプラグインを利用する意味はない。
Subscribe2
次に試したプラグインが「Subscribe2」。こちらは無料版しかない。シンプルな作りで、できることも限られているとのことだったが、そんな感じか。
インストールし、ニュースレターの登録画面を設置したいページに [subscribe2] というタグを埋め込むだけで、登録用フォームとSubscribe/Unscbscribeボタンを設置してくれる。
顧客が操作できる部分はここしかないが、顧客が自分のメアドを打ち込むことで、登録済みの場合は「すでに登録されています」のようなメッセージが出るので、間接的に登録の有無を確認することができる。
しかし、顧客が自分で登録の有無を確認できる機能は逆に他人も操作できるわけで、セキュリティ的に微妙であり、必ずしも必要ないと思い直した。
2段階式の登録・解除
登録及び解除は2段階になっており、このフォームでボタンを押すとメールが自分宛に送信されるので、そのメール内のリンクをクリックすることで、登録や解除が完了する。
これは登録時はいたずら防止になり魅力的だが、解除のときは面倒な気がする。
あと日本語パッチだが、管理画面は日本語になるが、登録解除などのメール本文は日本語化されていない。どちらかと言えば、ユーザーの目に触れるメール本体を日本語化してほしかった。
PHPだからどこか書き換えれば、自分で日本語化できると思うが、試さなかった。
ブラウザによるデータベース操作は非効率
登録ユーザーの管理はブラウザでweb画面を操作する。
どんなシステムに関しても言えるが、webで操作することは絶望的に非効率的。数十人ならまだしも、数百人・数千人超えたら、Excelでやりたい。
subscribe2は顧客ユーザーリストをCSVファイルでダウンロードできる点はまだ救いがあるとはいえ、基本的にweb画面経由のデータベース操作は効率がすごく悪い。
結局、subscribe2のメリットはニュースレターの登録画面を簡単に設置でき、かつ、WordPressの今時のデザイン性を享受出来る点。
こちらもブログ読者限定のお知らせメール発行システムという使い方なら価値を発揮するが、自分の目的には今ひとつといった感じだった。
採用は断念した。
久しぶりのWordPress
これらのプラグインを試すことで、久しぶりにWordPressとMySQLを触ったが、夕方には疲れ果てて、なんて無駄な一日だったかと反省した。
久しぶりにWordPressだったが、とくに変化はなかった。むしろ、同じ思想を維持したまま、精力的にアップデートが続けられていること、多彩なプラグインが精力的に開発し続けられている状況に敬意さえ感じた。
ボク自身はWordPressの考え方・・・ユーザーデータはMySQL、エンジンはWordPress本体、デザインはテンプレートときちりレイヤーとセクター分けがされた構造に共感するし、それが正しい回答だと思う。
しかし、静的コンテンツをメインにした、たかだか100ページにも満たないサイトに、きっちりした構造体を採用すること自体大げさでムダである。
とくにPHPを書けないユーザーが採用するにはCMSの利便性より、制限・手間暇・時間・トラブルの方が圧倒的に負担だと思う。
WordPressによるサイト運営はPHP開発者なしには不可能でる。
外部の業者に毎月破格のメンテナンス料と引き替えに丸投げ状態の企業も多いが、そういう企業は意識が低いだけにサイト運営の意識も低い、サイトもしょぼいものである。
人はなぜ「仕組み作り」に夢中になる?
自分はWordPressを使わないと決めているのに、終日これで体力を消耗したことを反省した。
なぜボクは今日一日WordPressとプラグインに夢中になり、はまったのか、考えてみた。人の本能に関係するのではないかと思う。人は「地道な努力」よりも「仕組み作り」に興奮する。
メルマガやニューズレターの発行の重要なテーマは顧客にとって価値あるもの、楽しませるものを毎回出していくことである。
その本質は顧客とのコミュニケーションであり、そこが最重要課題であって、発行システムは付属の機能でしかない。
しかし、顧客とのコミュニケーションは地道な努力であり、成果の現れ方はあまりにもゆっくりだ。
一方、仕組み作りは目に見える明確な成果がでるし、この成果によってもたらされるメリットを空想することは非常に楽しい。
政治家も大衆も、おおむね全ての人間は日々の地道な努力より、成果が空想しやすいパラダイムシフトに夢中になる。
空想どおりの「仕組み」は普通できない
政治家やリーダーたちが主張するパラダイムシフトは空想どおりに機能する場合もあるが、空想でイメージしたほどの成果は出ないものも多い。
現在の高度に成熟化した日本では政治的政策に関して言えば、圧倒的に後者のプロジェクトが多い。今の日本の政治家はムダになることがわかっていながら、パラダイムシフトを掲げている人が多い。
そんなプロジェクトはできてしまった後に逆に大きな負担が残るケースが多い。
たとえば箱物行政や利用者不足の鉄道建設、これらを維持するには多大な維持費を垂れ流すことになるが、プロジェクトをはじめた時点で、引くに引けない状況に陥る、結果的に社会的公的負債となる。
これが現実。
ボクの場合は現状の手作業で大きな負担はないのに、パラダイムシフトを空想して一日をムダにしてしまった。
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