Chatworkを使ってみた、メールとの比較
- (2024-02-06 08:39:42)
チャットアプリのイメージ
私はチャットをあまり使わない。LINEも使わないしチャット風になってしまった近年のSMSも使いたくない。
メールは整理された情報を過不足なく一回で送信することが目的なので自然やりとりの回数が少ないし、そしてビジネスではそれが理想である。
一方チャットは何かする・何か話すといったアクションの過程を楽しむやりとりができる。
遠く離れた者同士がリアルタイムで何かをいっしょにやる際のツールとしてチャットは価値があるように思う。
たとえば私が昔働いていた会社で香港と東京の間の回線の新設に立ち会ったときの経験。
電話の場合、自分の英語力に問題があるが、香港にいる相手の話が聞き取りにくくて苦手だった。
当時その会社にはチャットツールはなかったがチャット風のリアルタイムテキスト送受信システムがあって、使ってみたところコミュニケーションは格段に正確になった。
リアルタイムで行う共同プロジェクトなどにはチャットはメールより格段に便利である。
Chatworkトライアル
最近お取引先にChatworkで話したいと言われアカウントを開設し使ってみた。
何かをいっしょにリアルタイムにやるというほどの高い連絡密度が必要なわけでないが、ちょっと集中して協議したい場合、なるほど便利だな~ と感じた。
電話ほどの緊急性・リアルタイム性は必要ないが、メールよりは集中的かつリアルタイムに近く協議できる。
またチャット文化としてメールより気楽に会話できるという特性も感じた。
Alibaba:チャットで中国企業と取引
私はAlibabaを通して複数の中国企業さんと継続的な取引を行っているが、協議はおおむねチャットで行う。
それはAlibabaがチャットシステムを提供しデフォルトの連絡手段にしているから。
メールや電話番号が非公開というわけではないが、一手間かけて探す必要があるし中国企業の人々はメールよりリアルタイム性が高いチャットを好むようだ。
またAlibabaとしても自社システム内ですべての情報を収集管理したいだろうから、メールや電話で直接取引されることを回避したいという点でもチャットに誘導する意図はわかる。
チャットのメリット
メールはアドレスさえわかれば知らない相手でも送信も受信もできるが、チャットでは事前に了承する人間に限定される。
正確にはそれぞれのチャットシステムの構造や運営ポリシーによって違ってくるが、おおむねメールの方がはるかに高いオープン性・汎用性・公共性がある。
オープン性が高いということは逆に雑多な人間が参加できるわけでスパムのようなゴミデータも多くなるし犯罪を企てる輩からのコンタクトもある。
その点でチャットの方がクローズドな環境でありセキュリティ的に安全な通信手段と言える。
また多種多様な人々からの多種多様の連絡が混在するメールに対して、限定的な人物とのコミュニケーションが主体のチャットは特定人物との情報密度が高い媒体なりうる。
グループチャットではメリットをより感じる?
グループチャットは今回テストしていないが、予想として1対1チャットよりメリットがありそうな気がする。
その理由は複数の人の連絡が一画面に、かつリアルタイムに収まる点。1対1チャットはメールで代用できるが、グループチャットはメール代用も可能ながらメール数も多くなり煩雑になるのですっきりするかもしれない。
チャットのデメリット
すべての通信データの最終帰属先がチャットシステムの運営側にあること。
根源的に支配される側のツールである点を私達は覚悟して使用すべきだろう。
使うのならどうでもいい内容しか打ち込まないことにすべきである。
しかしそういう運用ポリシーを掲げたところですべての社員が遵守できるはずもないし遵守を徹底させることも到底不可能である。
仮に秘匿性のない通信しかしなくてもそれらが集まってビッグデータになれば情報は漏洩するものである、セキュリティを追求するなら最初から使わない方が安全だろう。
Chatworkはビジネスモデルが弱いかも
Chatworkのビジネスモデルがサブスクである点はビジネスモデルとして弱いと思う。
サブスクである以上、無料参加者にどれわけの割合で有料サービスに移行してもらえるかが問題になる。
メールは無料、LINEも無料という状況なので・・お金を出す人が多いとは思えない。
アカウント開設してまだ数日だが、有料サービスへの移行を促す広告がすでに数件送られてきた、私も起業経験者、彼らの事情も察しが付くが正直やや哀愁を感じる。
LINEやAlibabaのようにお金を稼ぐ部分はほかに構築した方が良いだろう。
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